仕事の合間に深夜、ピクサーのリメンバー・ミー見てきました。予告を見た時から設定が面白いなぁと思い楽しみにしていました。で、見て相変わらずの美術、キャラクター造形、芝居、笑い、物語の工夫に感心しっぱなしでした。ピクサー作品はクオリティがどれも素晴らしいけど実は作品の好き嫌いが僕の場合はあって好きな作品が以外に少ないんです。リメンバー・ミーは僕の祖父母や父を思い出してしまいボロ泣きしてしまいました(笑)。主人公のミゲルが最後にみせる涙、あそこが絶妙のタイミングですね。野良犬のダンテが素晴らしいデザインでフィギュアが欲しい。舌がだらりと垂れてて顔に巻き付く演出も面白いしいかにも可愛い造形じゃないのがグッドですね。死をテーマにメキシコの風習をエンタメに昇華させようとする試みは企画の英断ですね。今作は日本のお盆と若干、似ている風習かなと思うのでいつかピクサーには日本を舞台にしたアニメーションを作って欲しいです。ベイマックスみたいな架空都市ではなく。どんな切り口で日本を描くのか、見てみた
い。

フランシス・マクドーマンドがアカデミー賞主演女優賞を取ったスリービルボードを見てきました。淡々と主人や周りのキャラの日常を描いていく物語で時々発露する暴力性がキャラの内面と比例していて面白い映画でした。こう言うタイプの映画、大好きです。あるキャラの行動が前半と後半で変わる展開を性格の一貫性がない、と批判してる友人がいましたがそうなる伏線もあるしむしろ変わるからキャラにリアリティがあるとも言えます。心理と行動の相関性ですね。アニメの脚本会議でも良くこの話題が出てきます。一度こうと決めたらその性格設定を変えない、変えたらブレる。もっともです。ブレまくったら視聴者も混乱します。スリービルボードはそこに理由を与え変わるキャラとして描いてる。そこを理解しないと楽しめない映画です。それと試写で見たのが君の名前で僕を呼んで。いわゆるBL映画ですがとても印象的な切ない青春物語で男女の恋愛と同じ様に心を揺り動かす傑作でした。北イタリアを舞台に躍動するシャラメ君は瑞々しい少年を繊細に演じてましたね。そして
ちょっと古い映画ですがリトルダンサーをDVDで見ました。テンポ、音楽、カットバック、主人公少年の佇まい。ちょっと感動しました。この映画は公開当時、噂になってたので知ってはいたんですが見る機会がなかった。18年ぶりにようやく見れました。見て良かった!。 そしてあるアニメ映画を見ました。世界観や設定はとても良かったのですが絵コンテを6~7人で描いてたのが気になります。僕はアニメ映画は基本、監督か演出担当者が一人で描かなければならないと考えてます。実写と違いアニメは絵コンテが作品の映像根幹の全て。映像やカット割りを構築する基本設計図を監督がゼロから構築せず他人の力で成立させているなら監督クレジットにコンテマンの名前も並列させるべきでは、と思うのです。それくらいコンテは大事だからです。但し映画の場合ですが。テレビは一人で1クール全話数をコンテ描ききることはまず不可能です。中には全話描いてしまう演出・監督さんもいますが凄いと思いますね。せめて映画のコンテは監督が一人で描くべき、そう思います。
その上で作品の、監督さんの評価を論じるべきじゃないでしょうか。