
今月発売されたアニメージュに掲載されてるアクアマンのイラストです。こちらはカラー版。アニメージュの掲載画は青のモノクロです。麻紀さんとのインタビューでも触れてない部分ですが作品の印象は海中アクションより地上アクションがやはり面白い、です。海中は環境変化が少ないし使用小道具も限定されるからか単調に感じますね。監督のジェームズ・ワンは今作みたいなエンタメアメコミアクション大作よりホラーサスペンス映画が持ち味を最大に活かせるなぁと痛感しました。ワイルドスピード・スカイミッションはまだ物語が観賞に耐えられる構想を成してましたがアクアマンはもう少し物語を、ドラマを工夫して欲しいです。海底王国の覇権争いなんて余りにもファンタジー過ぎてまったく入り込めないし海中シーンになると退屈で仕方ないです……。母と別れたアーサー、アクアマンがどんな人生を歩んでモモアの歳まで歩んで来たのか、それを見たいと思いました。映画はそこを吹っ飛ばして身内のファンタジー勢力争いに焦点を絞ってるので……。絞るならもっと骨肉の深
くヒリヒリするリアリティをドラマにして欲しかったです。それをアクションと織り混ぜてエンタメにする。そんなジェームズワン作品を見たかったですね。世界中でヒットしてますし日本でも初週1位みたいなので見たお客さんの感想聞いてみたいです。


カルチュアの因藤さんからお誘いを受け、試写にお伺いし見てきたグリーンブック。エンドクレジット前のラストカットの終わり方、なんて素敵なんでしょう(笑)。そして映画は切なくて悲しくて笑わせてくれて心が暖まる、なんて贅沢な魔法みたいな映画でした。こんな映画にまた出会える幸せを噛みしめながらGAGAの試写会場を後にしました。今度は映画館に見に行こうと思います。ボロ泣きしました……黒人ピアニスト-ドクター・シャーリー役を演じたマハーシャラ・アリが素晴らしくて……。実話だそうですが1960年代のアメリカの人種差別は本当に酷いですね。映画ドリームにも描かれてましたが……。孤独なドクター・シャーリーと用心棒兼運転手のイタリア系トニー・リップ(演じるヴィゴ・モーテンセンも素晴らしい)との少しずつ育まれる信頼と友情をこの映画は自然に巧みに描いていきます。監督のピーター・ファレリーは僕のお気に入りの監督で過去作もソフトを持っています。グリーンブックもピーター・ファレリーの作家性がしっ
かり刻印されてます。過去作にある下品な下ネタや不謹慎な笑いネタをやらなくてもしっかり笑わせて泣かせてくれる監督手腕はとても素晴らしい。脚本の力も大きいと感じます。60年代の音楽も素敵です。こんな映画に出会う度にアニメーション映画でも無理なく笑わせて泣かせられて気持ちが熱くなるドラマは作れないのかな、と考えます。試写が終わって外に出たら昼間と一転して風も強く極寒だったけど気分はとても春のように温かく満ち足りていました。映画を見てこんな気持ちになったのは久しぶりでしたね。ボヘミアンラプソディーでも味わえなかった感動です。是非、お薦めします。3月1日公開です。アカデミー賞にノミネートされてますが受賞関係なくグリーンブックは僕にとって特別な映画です。